民法債権 2章8節 雇用
民法債権 2章8節
(雇用)
第623条
雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。
(報酬の支払時期)
第624条
1 労働者は、その約した労働を終わった後でなければ、報酬を請求することができない。
2 期間によって定めた報酬は、その期間を経過した後に、請求することができる。
(使用者の権利の譲渡の制限等)
第625条
1 使用者は、労働者の承諾を得なければ、その権利を第三者に譲り渡すことができない。
2 労働者は、使用者の承諾を得なければ、自己に代わって第三者を労働に従事させることができない。
3 労働者が前項の規定に違反して第三者を労働に従事させたときは、使用者は、契約の解除をすることができる。
(期間の定めのある雇用の解除)
第626条
1 雇用の期間が5年を超え、又は雇用が当事者の一方若しくは第三者の終身の間継続すべきときは、当事者の一方は、5年を経過した後、いつでも契約の解除をすることができる。ただし、この期間は、商工業の見習を目的とする雇用については、10年とする。
2 前項の規定により契約の解除をしようとするときは、3箇月前にその予告をしなければならない。
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第627条
1 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
2 期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
3 6箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、3箇月前にしなければならない。
(やむを得ない事由による雇用の解除)
第628条
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
(雇用の更新の推定等)
第629条
1 雇用の期間が満了した後労働者が引き続きその労働に従事する場合において、使用者がこれを知りながら異議を述べないときは、従前の雇用と同一の条件で更に雇用をしたものと推定する。この場合において、各当事者は、第627条の規定により解約の申入れをすることができる。
2 従前の雇用について当事者が担保を供していたときは、その担保は、期間の満了によって消滅する。ただし、身元保証金については、この限りでない。
(雇用の解除の効力)
第630条
第620条の規定は、雇用について準用する。
(使用者についての破産手続の開始による解約の申入れ)
第631条
使用者が破産手続開始の決定を受けた場合には、雇用に期間の定めがあるときであっても、労働者又は破産管財人は、第627条の規定により解約の申入れをすることができる。この場合において、各当事者は、相手方に対し、解約によって生じた損害の賠償を請求することができない。
(雇用)
第623条
雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。
(報酬の支払時期)
第624条
1 労働者は、その約した労働を終わった後でなければ、報酬を請求することができない。
2 期間によって定めた報酬は、その期間を経過した後に、請求することができる。
(使用者の権利の譲渡の制限等)
第625条
1 使用者は、労働者の承諾を得なければ、その権利を第三者に譲り渡すことができない。
2 労働者は、使用者の承諾を得なければ、自己に代わって第三者を労働に従事させることができない。
3 労働者が前項の規定に違反して第三者を労働に従事させたときは、使用者は、契約の解除をすることができる。
(期間の定めのある雇用の解除)
第626条
1 雇用の期間が5年を超え、又は雇用が当事者の一方若しくは第三者の終身の間継続すべきときは、当事者の一方は、5年を経過した後、いつでも契約の解除をすることができる。ただし、この期間は、商工業の見習を目的とする雇用については、10年とする。
2 前項の規定により契約の解除をしようとするときは、3箇月前にその予告をしなければならない。
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第627条
1 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
2 期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
3 6箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、3箇月前にしなければならない。
(やむを得ない事由による雇用の解除)
第628条
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
(雇用の更新の推定等)
第629条
1 雇用の期間が満了した後労働者が引き続きその労働に従事する場合において、使用者がこれを知りながら異議を述べないときは、従前の雇用と同一の条件で更に雇用をしたものと推定する。この場合において、各当事者は、第627条の規定により解約の申入れをすることができる。
2 従前の雇用について当事者が担保を供していたときは、その担保は、期間の満了によって消滅する。ただし、身元保証金については、この限りでない。
(雇用の解除の効力)
第630条
第620条の規定は、雇用について準用する。
(使用者についての破産手続の開始による解約の申入れ)
第631条
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2017-10-02 10:42:00 - みなさんこんにちは!民法の債権関係の規定は、1896年(明治29年)に民法が制定された後、約120年間、ほとんど改正がされていませんでした。そこで、民法のうち債権関係の規定について、取引社会を支え..http://tokyo-ac-oita.seesaa.net/article/453890599.html